姉が亡くなってから早や10年。
2人姉弟。
小さい頃からよくケンカもしたけどそれなりに仲が良かった1つ上の姉。
その姉が亡くなってから10年が経ちました。
34歳でした。
亡くなったときに小学4年生だった娘も、もう大学生。
早いものです。
もう10年も経ったのかとただただ驚くばかり。
ガンが肺に転移してから、お世話になっていた病院ではいろいろ治療をしていただいたけど、治療の限界も見えてきて、東京の病院にも行きました。
そこでは「がんカテーテル治療」を受けました。
足のつけねの血管からカテーテル(医療用の柔らかい管)を入れて肺のガンのところまで到達させて、直接ガンに抗がん剤を注入するというもの。
期待したけど効果が見られず・・・。
丸山ワクチンも試したけど結局ダメで。
最後は緩和ケアを受けることになりました。ホスピスというやつです。
ホスピスは間もなく訪れる「死」に向かうとき、身体的、精神的な苦痛を和らげるためのケアを行います。
そこでは積極的な治療を行わないので本人はそういう治療であることを知ってます。
緩和ケアを受けるための病院を紹介されるわけですから、回復の望みは完全に絶たれるわけです。
とても残酷な告知です。
でも、姉は僕らの前では弱さを見せませんでした。
それが今でも尊敬できる部分でもあるけど、僕ら家族にはもっと弱みを見せてほしかった。
死に対する恐怖、精神的な苦痛を少しでも吐き出してほしかったという思いもあります。
ただ、そこはやっぱり母には弱みを見せていたようで…。
姉と仲がよかった病気がちな母も8ヵ月後に他界。
つい最近1歳になった長男をお風呂に入れてるときに天井を見てニッコリすることがあります。
もちろん何もない真っ白な天井。
そんなとき、そこに姉や母がいて見守ってくれているのかなと感じます。
家族の死に直面してから「死」の先に続くものがあるような気がします。
そう思いたいのかも知れません。
天国で二人仲良く過ごしてくれてるといいなと思います。
亡くなってから手帳に入れてる姉との写真。
たまに見て懐かしんでます。
そんなことが供養になるのかなと思ったり・・・。
少し切ない、ほっこりしたいい話ですね。
心が温かくなりました。
ホスピスに移る状況になった時も、それを伝える僕ら家族が涙で言葉にならず…。
そんな時でも気丈な振る舞いだった姉を尊敬してます。今は天国から優しく見守ってくれてるんやと思います。
雑念のない純粋な目やったら見えるんでしょかね。