【中国留学記その1】思考の単純化が語学習得の近道だと思った小話。これは結構な秘訣かも♪
もうかれこれ20年くらい前の話。中国に留学してたときの話です。
大学卒業後に上海に語学留学しました。
大学内の外国人寮に入って生活を始めます。外国人専用の寮なので日本人以外にもアメリカ人、フランス人、韓国人がいました。多国籍の寮だったのですが、日本人がやっぱり一番多かったんです。
留学といっても、その目的は様々。語学習得を目的としている人、安く留学できるという理由で中国を選んだ人、親の経営する会社が食品や衣料を扱っていてその輸入先が中国だという理由だけで留学に来てる人・・・ いろんな理由があります。
日本人以外の外国人は真面目に勉強する目的でしたが、日本人の中にはそうではない人もたくさんいました。
着てる服や髪型などで勉強目的か観光目的か、完全に遊び目的かはある程度分かります。
勉強目的だと短期間で話せるようになるし、遊び目的では当然ですがいつまでたっても上達しません。
ところが彼だけは例外だったんです。遊び目的の雰囲気ぷんぷん。格好はちゃらいのに中国語を話すとピカ一でした。多少は勉強して留学してるので他の人との違いは明らかに分かります。
中国人も褒めるくらい流暢で、
「他说得真好!发音也很正确!(話すの上手だし発音も完璧!)」って言うてました。
彼くらい喋れるようになりたいっ!って思いました。
・・で、徐々に分かってきたんです。
彼の話す中国語は非常に簡単なフレーズの連続。難しい文法など使わない。短く短く区切って話すんです。でも区切りと区切りを滑らかにつないでいくから流暢に聞こえるんですね。
例えばこんな文章があったとします。
「朝起きて時計見たらもう8時で寝坊してたのでビックリして飛び起きた。急いでパン食べて歯磨きしてダッシュで学校にいったけど、結局授業に遅刻してしまって先生に怒られた。」
この文章を彼風に変換するとこうなります。
「朝起きた。時計見たらもう8時。寝坊した。飛び起きた。急いでパン食べた。それから歯磨きした。急いで学校に行った。でも授業に遅刻した。先生に怒られた。」
こんな感じです。最初の例文は2つの長い文章になってますが、彼風のパタ-ンは9つの短い文章で成り立ってます。
思考の単純化がポイントですね。難しい文法を使ってこそ大人が習得すべき言語であるという概念を完全にぶち破ってます。
英語も中学英語で十分という意見もありますが、確かに納得できます。上の例を見ても短い文章のパターンだと不思議と英語で話せるような気がしてきます。
I woke up in the morning.
It’s already 8.
I overslept.
I got out of bed quickly.
I ate bread in a hurry.
After that, I brush teeth.
I went to school very quickly.
But, I was late for school.
So, I was scolded by teacher.
子供が言語を習得するのにも似てますね。ウチの2人の子供が保育園に通ってますが、その日にあった出来事を話してくれる時が、まさにこういう短い文章の連続です。
○○君が先生とこ行ってな~
先生に話してな~
ほんでな~
先生が笑てな~
みんなも笑てな~
面白ろかってん♪
分かりやすく説明できることを、わざわざ長い文章にしようとするのがそもそもの間違いなのかもです。
語学習得にはインプット(聞く)とアウトプット(話す)が大事だと言いますが、難しい文章を頭で考えて間違っていないだろうかと恐る恐るアウトプットするよりも、子供が言葉をどんどん覚える時のように、短くスマートにたくさんアウトプットする。そうすることでアウトプットの質も上がってくるのだと思います。
思考の単純化こそが語学習得の近道ではないでしょうか。
そう言えば昔「GIVE GET 辞典」という本を持ってて、GIVE と GET だけでたくさんの表現ができるという内容だったのを思い出しました。しかも例文が話し言葉ばっかりだったのでネイティブはこう表現するんかぁ~と感心したものです。
2つの単語だけでたくさんの表現ができるというのもある意味思考の単純化かも知れません。
調べるとアマゾンにあったので買って久しぶりに勉強してみようっと♪
単純化、説得力ありますね。
相手も単純化で話してくれたら、ヒアリングも楽になると思うのであります。
そうなんですよ。
難しく考えすぎなんですね。文章を短くするのがコツやと思いました。
ある意味衝撃でしたよ。
短い文章なら日常会話で苦労することがないような気がしてきますよね。
あとは相手ですよね・・・。